ロシア語を話しましょう。

ロシア語を楽しく覚えよう!

ロシア語の発音の規則

ロシア文字は文字ををつづりどおりに呼んでいけばだいたい正しく発音できますが、注意すべきいくつかの規則があります。

(1)アクセント

ロシア語の単語は、どこかの母音にアクセントがついています。(助詞、前置詞の一部など、アクセントの無い単語もあります)。アクセントのついている母音とついていない母音とでは発音が異なります。

アクセントのある母音(赤文字)は強く、はっきりと長めに発音します。

мама  マーマ  (お母さん)   

папа   パー (お父さん)     

Никита  キー (ニキータ)

 

1音節の単語はその母音にアクセントがあるので、アクセント記号(赤文字)は付けません。

дом  ドー  (家 )   

там    ターム   (あそこに)

 

ёが含まれる単語は、必ずёにアクセントがあります。アクセント記号(赤文字(は付けません

актёр   アクチョーる  (俳優)

 

(2)母音の弱化

アクセントの無い母音は、弱く、あいまいに、短めに発音します。特に次の3つの母音は音が大きく変わります。

оの弱化

アクセントの無いоは、あいまいな「ア」になります。

окно  アクノ―  (窓)   

она  ナ―   (彼女は)

зто   エー   (これは)

 

   

е . я の弱化

アクセントの無いе.яは、あいまいな「イ」になります。ただし、単語の最後のе

яは、そのまま「(ィ)ェ」「ヤ」と発音します。

река      かー  (川)   

море   モーりェ  (海) 

язык    ズィーク  (言語)  

Япония ポーニ  (日本)

 

(3)子音の同化

①有声子音と無声子音

ロシアの子音は、無声子音(声帯が震えない音、いわゆる清音)と有声子音(声帯が震える音、いわゆる濁音)に大きく分けられます。特に、無音と有音でペアになっている子音が12あります(青色の文字)

 

無声子音   п   ф    т    с    ш    к              х    ц    ч  щ  
有音子音  б   в    д   з    ж    г    й    л    м    н    р           

 

これらの音は、ある規則のもとで、有声子音が無声子音として発音されたり(=無声化)、無声子音が有声子音として発音されたり(=有声化)します。

 

п⇔б ф⇔в т⇔д с⇔з ш⇔ж к⇔г

 

②語末の有声子音の無声化

単語の最後の文字の有声子音は、対応する無声子音になります。(無声化)

город  ゴーら   (町)  

Санкт-Петербург サンクトピチるブーる  (サンクトペテルブルグ)

 

 

語末の文字がъである単語は注意が必要です。 ъは音を持たない記号なので、語末の文字はその前の子音とみなします。

любовъ リュボーフィ  (愛)

 

語末に有声子音が連続する場合、どちらも無声子音になります。

подьезд     パドイェ―スト   (建物の入り口)

 

③語中の子音の無声化と有声化

子音が連続して並ぶとき、後ろの子音に影響されて前の子音の発音が変わります。

 

(1)有声子音+無声子音 → 前の有声子音が無声化

(2)無声子音+有声子音 → 前の無声子音が有声化

 

(1)有声子音の無声化

有声子音と無声子音が並んだ場合、前の有声子音が無音化します。

близко ブリー   (近い)

 

 

(2)無声子音の有声化

無声子音と有声子音が並んだ場合、前の無声子音が有音化します。

вокзал ヴァザール   (駅)

ただし、вは前の子音を有声化しません。

твой   トヴォ―イ   (きみの)

   

(4)例外の発音

①外来語

外来語の一部は、元の音が残っていて、ここまで述べた規則どおりにならないことがあります。

фото     フォー    ( 写真)   

конпьютер カンピューテる   (コンピューター)

 

говоと発音

一部の単語のгоという綴りは、воと発音されます。

его   ヴォー  (彼を、彼の) 

сегодня スィヴォ―ドニャ   (今日)